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15 ポンペイその2

ヴェスビィオ火山の大噴火が起きたのは
西暦79年の8月24日。
時刻は昼前頃。
おそらく人々はいつものように商売に励んでいたり
裕福な家の者たちは中庭で涼みながらお茶でも飲んでいたり
鳥は羽を休め、犬は日陰でまどろんでいたかもしれない。
けだるい夏の日の昼。 (想像です)

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突然に響きわたる轟音、山が割れ、上がる火柱、燃える溶岩。
降り注ぐ灰であたりは真っ暗になり
爆風が街を吹き飛ばし、倒れる家、逃げ惑う人、吠え狂う犬。

当時のヴェスヴィオ山は今見る写真より大きかったようなので
山の上半分ほどが吹き飛んだ?
発掘作業により亡くなった人体の様子も石膏で復元されている。
金袋を握りしめたまま息絶えた商人、
豪華な装飾具を手にした令嬢、
(双方とも逃げる時に急いで持ち出そうとしたらしい)
または幼子をかばう母親、悶絶する奴隷、などなど
一瞬にしてどれだけのパニックが人々を襲ったことだろうか。

そんな悲惨さを何世紀も乗り越え
今再び見る事が出来るポンペイの街は本当に高い文化度だったとわかるし
生活の場がどんなであったかを知るのはとても興味深い。

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大きな通りは車道(馬車)と歩道とに分かれて作られており
途中にある置石はいわば横断歩道?
雨の日などに溜まった水で足をぬらさないための工夫でもあったようだ。

ポンペイといえば有名なのは浴場。
(テルマエロマエ!)
公共浴場は街にいくつかあり人々の交流の場でもあった。
料金もとても安かったらしく
脱衣所、温浴(サウナ)、水浴、マッサージも完備、
風呂上りにはちょいと一杯と言う感じで、すぐ近くには居酒屋。
まさに至れり尽くせり!

フォロの浴場
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↑ここはお風呂の前にオイルを塗ったり脱衣する場所だったらしく
壁にたくさんの立像が並んでいるのだが
どうやら足と足の間のスペースが荷物(服)置き場だったようだ。

冷水浴場
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↑左は腰かけてのんびり水浴をする?
右は丸い大きな鉢の真ん中が噴水のようになっていて冷水が出て来たようです。
飲んだり体にかけたりとか?

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写真上は壁に掘られたバッカス(酒の神)?
写真下はすぐ外にあるバール(居酒屋)
丸く空いた穴にワインの壷が入れられていたらしい。
お風呂のあとのプッハァー、あぁごくらく♪
ただしそれを許されていたのは男性だけだったとか・・( ノД`)

見どころはいろいろ多かったのだが浴場で撮った写真は意外に少なくて、
むしろ私が一番気に入ったのはここ。

小泉水の家 

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色鮮やかなモザイクのとても素敵な泉水堂。
当時は富裕層の邸宅で流行っていたらしく
邸宅の中庭にニンファエウム(泉水堂)を造って
そこで涼を求めるのがちょっとしたステータスだったようだ。

通りに面して庭がある造りではなく
玄関から家に入ってしかも通りからは若干見える配置。
勝手な想像だが京都の町家に似ている?
間口は狭いが奥は広くて立派な中庭がありそこには鹿威しが、みたいな雰囲気です。

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やるな、大昔のポンペイの人たち!

ポンペイまだ続く。。








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by okira935 | 2018-12-01 21:21 | 陽光の南イタリア | Comments(0)