ターナーレポート 1

もの好き、凝り性を自認する私。
勝手にレポートを作成します。

副題  ターナーからぼたもち

やれやれ、大変な映画を観てしまった。
これ。
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何が大変だったかというと
今まで持っていたターナーのイメージがかなり覆されたこと、
映画がけっこう長かった事、
いいオトコが一人も出てこなかったこと、などなど。

映画としては評論家から絶賛されたようだ。
そして主演のティモシー・スポールは
さぞかし役者冥利に尽きる仕事だったろうと思われる。
まさに怪演。

ターナーとは実在した画家で19世紀にイギリスが生んだロマン主義の巨匠。
若くして名声を得、ロイヤルアカデミーの会員でもあった彼は
多く旅をしながらスケッチし独自の印象を風景画に描いています。
たとえば世界的名画ともいわれているこの絵。


解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テレメール号

(1838年)

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映画のシーンでもすばらしい描写が出て来る。


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この映画、自然を生かしたロケーションの見事な撮影で
イギリスの絶景として名高いセブンシスターズも出て来て、おお!という感じ。
(行ったことはないけど)

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ターナーの絵は表題にもあるように光が大きな役割を果たしていて
主に黄色の使用頻度が多いのだがその使い方がすてきです。

ヴェネツィア 税関舎とサン・ジョルジュ・マジョーレ
(1842年)

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さて、ではこんな絵を描くのはどんな人だろう?と
画家本人にも興味が湧くのは自然の成り行きというもので
実際に一昨年はターナー大回顧展で本人の自画像も見ています。

自画像 (1799年)
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で、映画に出て来るターナーはこちら。


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上の自画像が24歳ということを考えても
こういっちゃなんだがイメージ違い過ぎ。
映画での本人はずんぐりむっくり、いつも仏頂面でかなり醜男。
なんですかこれ?!

がぜん興味が湧いて調べてみたところ
上の自画像はかなり美化して描かれており、
どうも本人は自分の容貌を好んでいなかったようだ。
1841年に学友によって描かれた肖像画の方が実像に近いみたい。


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もしくはこっちのほうがより映画に近い。

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映画ではいろいろなエピソードなどてんこ盛りだったが
彼の人間関係で一番大きな存在だったのは父親ウィリアム。
ロンドンのコヴェント・ガーデンで理髪店を営んでいたが
早くからわが子の才能に目を向け店の窓に彼の絵を飾って売ったりもしていた。
ほとんど独学で絵を学んだ彼を深く愛し、
晩年は制作の協力者として、また日常生活の世話役として
死ぬまで一緒に暮らしていたが溺愛状態と言っていい.。


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というのはターナーは当時には珍しく結婚していなかったからだが
もちろん女性関係はあり、
旅先で見つけたひとつの光、それが最期に愛したブース夫人だった。
彼女は2回夫と死別しているが
結局3回目の別れを経験することになる。

さてターナーを巡る女性たち。
これがまたなかなかのドラマなので次に記します。







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Commented by fanny at 2015-06-26 22:16 x
よう調べはりましターナー。
やる気スイッチON!
2013年11月7日上野にターナー展を見に行きましたね。
スケッチブックの絵が凄かっターナー。
Commented by okira935 at 2015-06-27 08:40
fannyさん、
我ながらやる気スイッチオンとオフの落差、激しすぎ・・
そうか、ターナー展は去年かとばかり思っていて
確認しないで書いちゃいました。
一昨年と直したよ。
ついでに見たら記事はおきらくブログのほうで
そこにもターナーからぼたもちと書いてあるじゃないか、
ありゃりゃ~。
Commented by monabuu at 2015-07-01 21:06
ターナー、かぁ。なんだか陰気くさいはっきりしない
風景がばっかりの人。というひどい認識しかないわ。
自画像もどっかの美術館で観た気がする~
あら、絵よりはマシじゃん、という完全上から目線の
感想だ。ふうん、いろいろあった人なのね。
でもやっぱりこの人の絵は好きとはいえないかも。
Commented by okira935 at 2015-07-02 15:18
monabuuさん、
今回は絵より映画で見たターナーに興味が湧いたので
あれこれ追求してみました。
いわば人間ウォッチング。

絵自体は私も特に好みではないけど
彼が描きたかった光と空気の関係性というのは
面白いと思った。
学歴もなく難読症でもあったらしいんだけど
人一倍の探求心で科学や気象も学んだらしい。
絵にしろ何にしろ、そういうものを表現できるってことが
すごいな~と人物像とは別に感心した次第です。
Commented by monabuu at 2015-07-02 19:53
なるほど~。
ところで、このターナー役のおじさん
割と好きよ。
Commented by okira935 at 2015-07-03 09:27
monabuuさん、
このおじさん、なかなかいい味出してました。
by okira935 | 2015-06-26 16:16 | 旅のいろいろ | Comments(6)